お母さんの声

2008年 卒園児のお母さんより寄せられた声

あるがままの子どもを受け入れて、より良い方向へと導いてくれる幼稚園です。手の掛かる育てにくい気質の娘は、幼稚園に入るまで親にべったりで、他のお友だちとなかなか遊べず、幼稚園に入ってからも、よく「キーッ」と奇声を発して怒って手が付けられませんでした。先生から、「怒って教室を飛び出すことがありますが、無理に連れ戻さず、しばらくして『どうしたの?』と様子を見に行くようにしていましたら、最近は、お友だちが『どうしたの?』と行ってくれるようになりました。」というお話を最初の個人懇談で聞きました。子どもの行為を否定するのではなく、温かく見守りながら導いてくださったお蔭で、年長の時には奇声を発することはほとんどなくなり、「何も心配することはないですね。」と言われるようになりました。私一人ではとても出来ることではなかったと感謝しています。

秋の遠足で、どんぐり拾いを毎年してきましたが、年少の時は袋いっぱいに拾って、「こんなにいっぱい拾えたよ。」と嬉しそうに帰って来ました。年中になるときれいなどんぐりを選んで拾い、年長では気に入ったどんぐりだけを拾って来るという、子どもの経験を重ねて成長していく姿を見ることができました。お手伝いで一緒に遠足へ行かせてもらった時は、遊具で遊ばず自然の葉や木、傾斜を使ってみんなでゴロゴロ転がったりと、自然の中で遊ぶ楽しさを教わりました。

お弁当の前の手洗いの時に、先生から「さすがに年長さんになると水遊びはしなくなりますね。年少さんの時にいっぱいしましたから・・。」というお話をお聞きし、子どもの興味のある「水遊び」をしっかりさせてあげて子どもが十分に堪能すれば手洗いの時の「水遊び」は卒業できるということで、子どもを本当によく見ていて、子どもの成長に沿って指導してくださっている表れだと思いました。その他にも、「子どもたちの遊びが盛り上がっていたので、制作のカリキュラムを変更してその遊びを堪能しました。」「いっぱい遊んだ子どもたちは、お片づけが早いです。」というお話は、本当に子どもたちをよく見ていなければ出てこない言葉で、子どもたちに沿った指導をされている堺金岡幼稚園の様子を物語っていると思います。

お母さん方の幼稚園でのお手伝いやお誕生会は、負担やプレッシャーを感じることもあるかと思いますが、いざやってみると他のお母さん方と親しくなれたり、子どもたちから声を掛けられたり、楽しい幼稚園生活を送れたと思います。急に子どもが熱を出したりした場合には、すぐに代わりのお母さんが入ってくれたりするので、何も心配することはありませんでした。

いちばん弱い立場の子どもやお母さん(妊婦さん)を基準にして、遠足などの行事やお弁当の回数、帰りの時間を決めているそうです。まずは子ども優先で園の生活が楽しく送れるようにと配慮されているということは、とても嬉しいことです。

少人数なので、どの先生も園のすべての子どもたちを知っていて声を掛けてくださいます。子どもたちはとても安心して、親以外に接する初めての大人に対する信頼感がしっかりと備わったと思います。公園で知らないお友だちと遊んで、そのお母さんとも自然にお話ができるようになったのは驚きました。