園児たちの様子

もう一人の自分制作 2011年度

まず初めに、膨らませた風船に、切った白いコピー用紙を水糊で貼っていきます。風船の色が見えなくなるまで貼っていきます。このまま乾かすだけでは型ができないので、いっきに次の作業(貼った白い紙の上に、今度は切った新聞紙を貼る)をします。これもまた同じように、下の紙が見えなくなるまで貼っていきます。

とても根気の要る作業です。机に置きながら貼ると、せっかく貼った紙が机にくっついて剥がれてしまうので、片手に持ちながら、もう片方の手で紙を貼っていくことがなかなか難しく、とても根気が要ります。「まだまだ貼らなあかん・・。」「せっかく貼ったのに、下に置いたらすぐ取れる・・。」「手がベタベタや。」「疲れた!」と、悪戦苦闘しながらも、みんな最後まで頑張り、貼り付けることができました。

翌々日、乾いたら再び白いコピー用紙を水糊で貼ります。前回やったので、だいぶコツをつかんで、スムーズに貼っていくことができました。型が乾いて完成したのを見て、「わぁ!固まってる!」「たまごみたい!」と、満足そうに触っていました。

その後の作業は、乾いた風船を、こちらで半分に切り、半分の型を使用します。まず、鼻を付けます。「鼻は顔のどの辺かな?」「どんな鼻かな? 低い? 高い?」と問いかけると、自分の鼻を触り、「これくらいかなぁ?」と言いながら、紙を少しずつ丸めて貼っていきました。

鼻が出来ると、次は色塗りです。机の周りにみんなで集まり、「みんなの肌の色はどんな色か?」を考えました。みんなは「茶色と黄色と赤色。」と答え、「じゃ、混ぜてみるよ。」と絵の具を混ぜてみました。「こんな色かな?」と、またみんなで考え、「白色を混ぜたら?」「黒や。」などと、みんなと一緒に肌色作りをしました。そして、4つの肌色を作り、自分に近い色を塗りました。

最後に、髪の毛、目、眉毛、口などの顔のパーツを画用紙で作り、貼ります。鏡を見て、自分の髪の毛の長さを測りながら画用紙を切って貼っている子どもや、「口はこんな形かなぁ?」などと言いながら、作っていきました。

このように、何日もかけて、14人の「もう一人の自分」が完成しました! お家から持って来ていただいたTシャツに、画用紙で作った名札を付け、出来上がった顔を紐で付け、お部屋の壁に飾っていきました。とても大変な作業でしたが、出来上がった時の達成感は、この上ないものだったでしょう。どことなく本人に似ている「もう一人の自分」。お家でも飾っていただけたら嬉しく思います。

もうひとりの自分はうまくできたかな?