お母さんの声

1996年度、2000年度の2人の卒園児のお母さんの声

現在20歳と16歳の息子をもつ母です。
17年前、2月生まれで成長も早くない長男に、少人数の保育をしている幼稚園を、と思って探していて、紹介していただいたのが、堺金岡幼稚園でした。

10月の説明会で、まだオムツをしている長男を心配する私に
先生が「もしオムツがとれなかったら、そのまま来て下さっていいんですよ」
と言ってくださったので、安心したことをおもいだします。
(入園式の少し前にオムツはとれました)

堺金岡幼稚園の「自由保育」はすばらしいと思いました。
3歳〜5歳の子どもに「今必要なこと」をしっかり見据えて保育をされているからです。
将来のためにあれができたほうがいい、これを教えれば安心・・そういう先取り教育ではありませんでした。
まだ見えない子どもの未来の姿を、神様にゆだねて、期待して、いまの時期にしかできないことを丁寧にしていく保育のスタイル。
そして、先生がたは、子どもたちを決して怒鳴りつけたり、汚い言葉を使いませんでした。
某幼稚園を見学に行った時、教室でホイッスルを吹いて子どもを黙らせ、
乱暴な男言葉で子どもを叱る先生を見て、「ここはやめよう・・」と思ったのですが、
堺金岡幼稚園の先生方は、人に対しての敬意をあらわすような態度で子どもにも接してくださるのです。

一般的にみれば、圧倒的少数派でありましょう。驚くばかりです。

たとえば、私の息子は絵を描くことに興味がなく、ひたすら外で遊んでいる子どもでした。
自然に字を覚える子もいましたが、私の息子はそれも覚えませんでした。
砂と水と、走りまわることが大好きでした。
先生は一度は「描かない?」と声をかけてくださり、興味を示さないと見れば
あとは自由にさせてくださっていました。
あるいは、折り紙をぐちゃぐちゃに折りたたんだようなものを先生に見せて「これ、鶴やねん!」と言えば、
先生はにっこり笑って「あら、ほんとう、鶴ね!」と言ってくださいました。
子どもの感性で作られているものを、子どもの目で見て、認めてくださっていたのです。
あるいは、無理やりにロボットのような集団行動を強要されることもなく、そのために妙に間延びする運動会(笑)。
でも、その中で、年長になって「運営や下の子どもたちの世話をする」わが子を見たとき、目が潤みました。
空いている好きな場所でする体操。
絵本の読み聞かせも、見やすい好きな場所に来ていいのです。

このような保育を受けて小学校に上がると、集団行動がとれないとか、集中力がないとか言われがちです。
でも、それはウソです。

我が息子たちがどうなったかといいますと、
字の上手な、そして絵を描いたり版画や工作も好きな、感受性の豊かな少年になりました。
授業中の集中力はあるし、集団行動では、むしろ理不尽な部分を見抜く目が育っていました。
そして、両親を大切にし、目上の人に尊敬を払い、友達に優しい好青年になりました。

何よりも、子どもたちが、どんなに神様や両親に愛されているのかを、
お祈りや歌やお話で伝え続けてくださいました。
次男は入園早々大病をして入院しましたが、まだ顔も覚えられていない次男のために先生とお友達が毎日毎日お祈りしてくださいました。

キリストの愛が流れている幼稚園だと思いました。

この堺金岡幼稚園で、幼児期の大事な3年間を過ごせたことを心から感謝申し上げます。